2014年3月18日火曜日

プライド 栄光への絆

プライド 栄光への絆
Friday Night Lights
2004年 アメリカ 118分
監督:ピーター・バーグ

テキサス州オデッサ(小さな町らしい)にあるパーミアン高校のフットボール・チームが1988年のシーズンを迎え、ほかに楽しみを知らない町の住民はこぞって試合に押しかけて選手やコーチにプレッシャーをかける。チームは主力選手を怪我で失い、体格では他校のチームに差をつけられ、それでもテキサス州のプレーオフに漕ぎ着けて、そこでもさらに勝ち進み、決勝戦に臨んでいく。
実話に基づいているのだとすれば、エピソードはかなり刈り込んであるのではないだろうか。とはいえ、州の頂点に立つことを前提にされて、17歳の若者たちが過酷なプレッシャーにさらされながら肉弾戦を繰り広げる有様は壮絶である。
コーチ役でビリー・ボブ・ソーントンがいい味を出している。若い出演者たちの演技も印象に残る。演出のテンションは高く、短いカットを多用しながら主要登場人物とその背景を素描していく手腕には巧みさを感じた。また、ほぼ全編、手持ちカメラで撮影されたとおぼしき映像は、少々目まぐるしいものの、なかなかに個性的であった。アメリカン・フットボールについては全然ルールを知らないけれど、それでもクライマックスの試合シーンは見ごたえがある(ただ、高校生の試合でもほんとにあんなに凄惨なことになるのか? あんまり血まみれなので、ちょっと引いた)。

Tetsuya Sato