デス・マングローヴ ゾンビ沼
Mangue Negro
2008年 ブラジル 105分
監督:ホドリゴ・アラガオン
マングローヴの沼のかたわらの掘っ建て小屋で暮らしているルイス・ダ・マチャディナが近所の娘ハケルに恋心を抱いているとハケルの兄が血まみれになって現われて沼で襲われたというので焼いたレモンを傷口に当てて手当てをして、自分は食事をしているとハケルの兄がゾンビになって立ち上がって襲ってくるのでばたばたとしながら抵抗して単発の散弾銃でゾンビの頭を撃ってどうにか撃退していると、そこへハケルが現われてルイスが兄を殺したと思い込み、説明に苦慮しているとマングローヴの沼からゾンビがやって来てハケルに襲いかかり、ルイスは傷を負ったハケルを近所のまじない師の小屋へ運び、このままではハケルがゾンビになってしまう、ということでルイスはまじない師の勧めにしたがって沼へフグを探しに出かけ、沼で網をかけると序盤でゾンビに襲われていた釣り人のアジェノール・ドス・サントスがまずかかり、フグを見つけてまじない師の小屋へ戻るとまじない師がフグをさばいてハケルの口に押し込み、なにやら回復したハケルを連れてルイスがハケルの家を訪ねると、ここに至る過程で黙々と生で貝を食べていたハケルの父親はゾンビになっていて、訪問客の男もゾンビになっていて、ついでに、という感じでハケルの母親もゾンビになっていて、さらにそこへ沼のゾンビも押し寄せてきて、ルイスはハケルを抱えて血路を開くと裏山を目指し、そこへ釣り人のアジェノール・ドス・サントスが現われて迫るゾンビの群れにたった一人で立ち向かい、山頂に達したルイスとハケルを朝日が照らす。
マングローヴの沼にはどうやらふつうにゾンビが「生息」している模様で、それに気がつかないまま生活を続けているのはいかがなものか、という気もしないでもない。ゾンビの造形、一部で使われているメカニカルなどはそれなりに凝っているものの、映画としては技術的な困難が目立ち、105分という尺はおそらく長すぎる。75分がおそらく妥当な線であろう。
Tetsuya Sato