S3-E14
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審判
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遂に裁きの日が訪れた。腕に腕章をつけた男たちが折り畳み式の机と椅子を広場に運び、人々が机の前に列を作った。死者たちも起き上がって机の前に列を作った。腕章をつけた男たちは一人ひとりの書類を調べて、どれもが同じように見える白いカードを手渡した。カードを受け取った人々は列を作って先へ進み、そこで腕章をつけた別の男にカードを渡した。男は警棒を持っていて、渡されたカードを見ながら人々を右と左に振り分けた。右へ進むと、その先には有蓋トラックが待っていた。左へ進むと、その先には貨物列車が待っていた。右へ進んだ人々も、左へ進んだ人々も、どちらも等しく不安を感じた。これからなにが始まるのか。人々は真相を求めて腕章をつけた男たちに詰め寄った。しかし、知っているはずでは。腕章をつけた男たちはそう答えた。
Copyright ©2015 Tetsuya Sato All rights reserved.
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