2014年12月19日金曜日

Plan-B/ 鮫

S1-E31
 教授は人類の進化を人為的に促す必要があると主張していた。もし人類が鮫の特性を獲得して水中でも生存できるようになれば、将来の人口爆発にも食糧不足にも容易に耐えることができるだろうし、鮫の生命力と攻撃性を活用して水中兵士の軍団を作ることもできるだろう。政府は教授の主張の特に後半に注目して教授の実験室に資金を与えた。志願を強要された兵士が実験台に拘束され、教授は兵士の遺伝子と鮫の遺伝子とを混ぜ合わせ、鮫の蛋白質を注入した。兵士のからだを変異が襲った。失敗して怪物と化した兵士を教授は見世物小屋に売ろうとしたが、政府が出資をした時点で失敗作の怪物も政府の資産となっていた。政府は怪物を引き取って倉庫で保管し、保管期限に達すると国有財産から抹消して不要品として払い出し、入札で不要品の処分を引き受けた業者が海に捨てた。怪物を封印していたコンテナが海底に沈んで蓋を開き、解き放たれた怪物は隣国の海岸に上陸して善良な漁民の町に襲いかかった。

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