South Park: Bigger, Longer and Uncut
1999年 アメリカ 81分
監督:トレイ・パーカー
『サウスパーク』の劇場映画版。スタン、カイル、カートマンそしてケニーの四人組みがあのお下品な『テレンス&フィリップス』の劇場版を見物にいって(R指定なので浮浪者に切符を買わせる)、汚い言葉をうんとこさ覚えて帰ってきたのでそれが学校で問題になり、カイルのお母さんをはじめとするおっかないPTA団体MAC(MOTHERS AGAINST CANADA)が国家を動員してテレンス&フィリップスの本国カナダに宣戦を布告する。子供たちが汚い言葉を覚えてしまうのは、親の教育が悪いからではなくて、カナダが悪いからなのである。カナダは報復にハリウッドのボールドウィン一家とアークェット一家に爆撃を加え、一方、猪に蹴られた死んだサダム・フセインは地獄でサタンをたぶらかして地上を支配する機会を狙い、アメリカでは徴兵制が復活して黒人から前線に送り込まれ(クロちゃんの陰に隠れろ作戦)、PTAに捕えられたテレンス&フィリップスには死刑の瞬間が刻々と迫り、スタン、カイル、カートマンはテレンス&フィリップを救うためにUSOショーの会場へ潜入する。
傑作だという以外に言うことはあまりない。とにかくもりだくさんに『サウスパーク』な『サウスパーク』なのである。そしてアカデミー歌曲賞にノミネートされた"BLAME CANADA"をはじめ、いずれもパワフルなミュージカル・ナンバーがすばらしい。
Tetsuya Sato