Warcraft
2016年 中国/カナダ/日本/アメリカ 123分
監督:ダンカン・ジョーンズ
オークの世界は邪悪なフェルの魔法のせいで滅亡の危機に瀕していて、そのフェルの魔法を使うオークのウォーロック、グルダンはフェルの魔法によって門を開いてオークの全氏族によるアゼロス侵攻を計画、先遣隊が派遣されてアゼロスの民に襲いかかり、同時に残るオークを招き入れるための巨大な門の建設が始まるので、事態を察したアゼロスの騎士ローサ―は国王レインを説得して守護者メディヴを召喚、メディヴは魔法によってオークの先鋒を撃退するがメディヴの行動にはどこか混乱があり、一方、グルダンの強引な手法に疑問を抱いたオークの族長デュロタンは人間との共闘を画策、レイン王と会うことに成功するものの自らは窮地に陥り、メディヴと意見のあわないローサ―はレイン王によって幽閉され、そうこうするうちに巨大な門が完成する。
同名のMMORPGの映画化。MMORPGには近づいたことはないが、草分け時代の『WARCRAFT』『WARCRAFT II』にはけっこう時間を費やしている。監督は『月に囚われた男』のダンカン・ジョーンズで、どちらかといえば雑なプロットを勢いで押し切りながらテンポよくまとめている。つまり、ちょっと見てみるつもりで見始めたら、結局最後まで見てしまった。アゼロス側の造形は例によって例のごとくだが、オークがたいそう愛情深く造形されていて、同じ個体は見当たらないし、デュロタンなどはドレッドヘアをうしろでめとめていたりする。ちなみにアゼロス王がドミニク・クーパーで、その王妃がルース・ネッガ、という取り合わせがamazonで放映中の『プリ―チャー』とかぶるので、あの低劣な番組の主人公がこちらではそれなりに高潔だったりするとなにか微妙な違和感がある。