2017年1月21日土曜日

エベレスト

エベレスト
Everest
2015年 イギリス/アメリカ/アイスランド 121分
監督:バルタザール・コルマウクル

1996年、ニュージーランドのアドベンチャー・コンサルタンツ社がエベレスト登頂ツアーを企画し、顧客9名を獲得するとベースキャンプを拠点にして標高にからだを慣らしながら準備を整え、5/10登頂を計画して第4キャンプへ移動するとそこで激しい嵐に遭遇、一時は登頂が危ぶまれたが、日が変わると快晴になり、登山隊を率いるロブ・ホールは決行を決定、14時の下山開始を目標に早朝に登頂を開始するが、途中、シェルパの一人が肺水腫を起こし、複数の登山隊による渋滞が起こり、酸素ボンベの不足がわかり、さらには登頂ルート自体が完成していないこともわかり、そこまでに要した時間と体力の消費にもかかわらず登山隊に残ったメンバーはロブ・ホールとともにエベレストに登頂、万歳三唱して下山に移るものの、嵐が再び襲いかかり、一帯は雲に覆われて何も見えなくなり、体力を消費し、酸素を失い、判断力も低下していく。現場での状況はかなり込み入っていて、もう少しまともに知りたい場合はウィキペディアで「1996年のエベレスト大量遭難」の項を参照したほうがよいと思う。 
ビデオでの鑑賞だが、劇場で3Dで見ていたらたぶん怖い思いをしたことであろう。ロブ・ホールがジェイソン・クラーク、その妻がキーラ・ナイトレイ、ベースキャンプの責任者がエミリー・ワトソ、登頂中に視力に問題を起こすベック・ウェザーズがジョシュ・ブローリン、その妻がロビン・ライト、ロブ・ホール隊と登頂を協力する登山隊のリーダーがジェイク・ギレンホール、ほかにサム・ワーシントン。余計なことは何もしないで、淡々と準備をして苦労して登っていって遭難する、というそれだけの内容をいちいち説得力のある映像で表現しており、なかなかに見ごたえがある。最後のほうのヘリコプターの高高度飛行のシーンがかなりすごい。
Tetsuya Sato